関門(かんもん)[ST22]

関門かんもんST22

  • 足の陽明胃経

効能

神経性胃痛、急性胃炎等の陽証から、胃アトニー、胃拡張症、食欲不振等の陰証の場合のいずれにもよく効く。50歳になる婦人で永年、胃下垂、胃弱で悩み、やせ細っていたが梁門、中脘に約3cm毎日刺鍼してから急に胃の働きが良くなり、1週間ぐらいで別人のようになり2ヶ月くらいまでまるまる太って丈夫になった例がある。神経性胃痛(胃痙攣)には寸6の鍼を置鍼するのもよく効く。施灸の場合は壮数を多くすることによって鎮痛効果がある。中脘穴とともに上腹部の代表穴である。腸や肛門のやまいでも上腹部ではこの梁門を取ることがよい配穴である。されに、肝臓や胆嚢等の病にも非常に効果がある。
胃腸病、その他脚気、遺尿症等にも取穴される。

腹痛
食欲不振
腹脹
その他:便の異常、浮腫など

取り方

天枢の上方3寸、建里(任脈)の外方2寸、腹直筋中に取る。

部位

上腹部、臍中央の上方3寸、前正中線の外方2寸。

成り立ち

関門は腹直筋の部位にある経穴、また、門が閉じたように食を受け付けない時に用いる経穴。