髀関(ひかん)[ST31]

髀関ひかんST31

  • 足の陽明胃経

効能

大腿部の痛み、ひきつり、屈伸不随等に取られる。腸の仙痛に用いて効果がある。

股関節痛
大腿痛
下肢のしびれ
その他:疏筋活絡など

取り方

上前腸骨棘と膝蓋骨底外端とを結ぶ線上で、大転子頂点の高さに取る。
※股関節と膝とわずかに屈曲し、股関節をわずかに外転し、大腿前内側に加えられた抵抗に抗したとき、三角形の陥凹が現れる。大腿直筋近位部は、内側の縫工筋と外側の大腿筋膜張筋の間の陥凹部にあり、この三角形の頂点の下方にある陥凹の最も深い部分に取る。
※大腿部の胃経の経穴はすべて上前腸骨棘と膝蓋骨底外端とを結ぶ線上に取る。

部位

大腿前面、3筋(大腿直筋と縫工筋と大腿筋膜張筋)の近位部の間の陥凹部。

成り立ち

髀は、大腿(太もも)ないしは、その大腿の上部を指しており、髀骨は大腿骨、ないしは大腿骨頭が骨盤にはまる寛骨臼を指すという。関は「境」、つまり大腿と体幹の境にある経穴の意。もしくは、関は「関節」、つまり股関節を表わすともいう。